発刊当時の市長・桟熊獅氏は、冒頭で、次のように述べている。
「写真集『終戦直後の佐世保』は、忘れかけていた彼の日の姿を、あるいは知ることもなかった過ぎし日の実像をいまに伝えてくれます。写真の端々に見えかくれする市民の姿こそは、その日その日を必死に生きていた私であり、あなたであり、父母であり兄弟姉妹たちであります。
繁華街のにぎやかな通りも、アスファルトの数十センチ下には空襲の祈りの焦土と、逃げまどった人々の苦悩が埋まっています。その事実は、思い起こすことも少なくなりました。しかし、それはまさに歴史の現実そのものであり、再生した佐世保の原点であります。・・・・戦争を知らぬ若い世代の方々に、ぜひ見ていただき、市の未来を考える参考にしていただきたいと思います。」 |