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  37回生の若松純子さんは、フルート奏者として、オーケストラ、ソロ、室内楽各方面で活躍している。今年も、オーケストラ演奏でヨーロッパ各国を廻り多忙を極めたという。2005年11月11日に行われた、若松さんの息遣いを至近距離で感じ取ることのできた演奏会をレポートする。         
     
 

若松純子さんのフルート演奏

 

東京・池袋にある自由学園・明日館講堂で開催された「音楽の散歩道 Flute & Harp Concert」は、フルート・若松純子さん、ハープ・松本花奈さんによるジョイントコンサートだ。Salon d'harpe が主催するこのコンサートは、国内の才能溢れる演奏者を支援するために始められたもので、今年で8年になる手作りコンサートだ。
池袋駅前の喧騒をぬけ閑静な住宅街の一角にひっそりと風格を漂わせ立つ明日館講堂は、300人ほど収容可能な荘厳な雰囲気の造りの建物だ。集まった聴衆は、年配の男女がほとんどで、会場はほぼ満席。広大な会場とは違い、すぐ近くで演奏者を見ることができるのは嬉しい限り。

 
     
 
 
     
 

プログラムは、ショパンの「歌劇『シンデレラ』の主題による変奏曲」に始まり、前半5曲、15分ほどの休憩を挟んで、後半は3曲。音楽に疎い人のために、演奏者が曲の説明をしてくれるのも、こういった演奏会ならではだろう。
知的で古風な顔立ちの正統派美人の若松さんは、シックなドレスの裾を時折揺らしながら、激しいメロディーになると息遣いまでも情熱的にフルートを自在に操りながら全身で演奏する。ハーピストの松本さんは、しなやかで優雅に、そして繊細な指づかいで魅せる。
個人的には、ビゼーの「メヌエット 〜歌劇『アルルの女』より」が、芝居や映画で馴染んでいるだけに親しみがもてたが、アンコール曲として披露してくれた童謡「赤とんぼ」や「浜辺の歌」も、ノスタルジーを誘い、フルートとハープのジョイントとなると違った調べになるものだと感慨深くきいた。

 
     
 
 

演奏会終了後、若松さんは写真撮影に快く応じてくれた。
年内は予定がギッシリ。クリスマスイブには、故郷のアトラス佐世保で演奏する予定だ。
佐世保から世界で活躍する演奏家へと飛翔した若松さん。彼女の奏でる典雅で人々の心を癒す優しく甘い調べは、年齢と経験を重ねるほどに倍加していくのではないかと思った。

  (文責:桑島まさき)

 
 

 

当日のプログラム

F.F.ショパン
  歌劇「シンデレラ」の主題による変奏曲

C.A.ドビュッシー
  小舟にて〜「小組曲」より

G.ビゼー
  メヌエット〜歌劇「アルルの女」より
G.U.フォーレ
  子守歌 作品16
M.トゥルニエ
  妖精〜前奏と舞曲(ハープソロ)
J.M.ダマーズ
 ソナタ
C.C.サン=サーンス
  ロマンス 作品37
「赤とんぼ」
J.イベール
  間奏曲
「浜辺の歌」

♪ 若松さんのプロフィールは,こちら (ロイヤルチェンバーオーケストラのHP)

♪ 若松さんの演奏会のご案内は,こちら (37回生のページ)


 
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