【趣味、現在の関心事】
1)登山(同期の北高山岳部OB・OGと家族も交えて、年数回の登山合宿を行っている。6年前には還暦を記念してヒマラヤへ行った。年齢が上がるほどに山の高さが低くなっているのが気になる。
2)テニス(週末は中学校時代のテニス仲間や病院仲間と)
3)バイオリン(ボケ防止のため、60の手習いではじめる。自宅でバイオリンを弾き始めると、妻は台所に、今は亡き愛犬は隣に避難している)
体力、気力が続く限り、海外医療援助活動に参加
佐世保在住の医師、菅村洋治さんは現在67歳。専門は、胸部外科、救急医療。佐世保中央病院に非常勤外科医として週2日勤務し、午前中は外来診察、午後は手術の手伝いや禁煙外来を担当している。
「国境なき医師団」のメンバーとして後進国の医療援助に参加する菅村さんにお話を聞いた。
−「国境なき医師団」のメンバーとして海外へよく行かれるそうですが…。具体的にいつ頃から活動されているのでしょうか?活動状況やきっかけを教えてください。
−35年前、日本政府の海外技術援助の一環として、ケニアのリフトバレー州立ナクール病院で1年間外科指導医として勤務しました。
23年前には日本の国際緊急医療チームのメンバーとして、エチオピアの飢餓難民キャンプで働き、開発途上国の困窮の一端を見てきました。その頃からいつかまた彼らのために役立ちたいという思いがありました。
3年前にケニア生まれの長男が結婚し、「新婚旅行はケニアにする。自分の生まれたところをこの目で見たいので、一緒に行こう!」と私達夫婦を招待してくれました。もう一度海外で医療活動を、と最終的に決意したのは、この時でした。親子4人で訪れた病院も、陽気なケニア人の働く様も、35年前のその日のままである現実を目にしたからです。
−ケニアが菅村さんを呼び寄せたようですね(笑)。
−どうでしょうか(笑)。
国境なき医師団に参加したしもう一つの理由は、「定年後の最大の敵は女房」と言われるように、家の中で一日中ゴロゴロしていると、これはもう家庭内紛争が避けられません。家庭内平和維持のためにも“行こう!”と決めました。
−世間一般の事例と同じですね(笑)。
■定年を好機到来と考え……
−2007年1月に65歳の定年を迎え、病院は非常勤勤務になり、時間的に余裕が出てきたために、若いときからの夢、国際医療協力実現への好機到来と考え“国境なき医師団”(MSF=MEDECINS SANS FRONTIERES)に応募しました。
−「国境なき医師団」HPでの菅村さんの記事、拝見させていただきました。多くの国々にいかれているのですね。赴任される時は単身ですか?
−これまでナイジェリア、イラン、コンゴ民主共和国、スリランカでのミッションに参加しました。外科医が派遣される国はほとんどが紛争地なので、セキュリティーとスタッフの健康管理がもっとも重要です。そのために単身赴任が原則です。 |