病院の栄養士から詩人になった25回生の新谷智恵子さんは、現在は佐世保に住み、創作活動をしている。毎日童謡賞最優秀賞などこれまで幾多の賞を受賞されており、多くの詩に曲が付けられ合唱曲として歌われている。 ここでは、新谷さんにとって初の詩集を紹介する。(編集部)
新谷智恵子詩集/葉 祥明・絵 「風をください」
教育出版センター刊・本体1165円
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「おひさま いっぱい」「風をください」「時間列車」の3つの柱からなる構成。
どの作品も瑞々しい感性がひかっているが、編集部の独断と偏見によりひとつを紹介する。
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「はまなすが咲くころ」
海辺に はまなす 咲くころは
あかい はまなす 咲くころは
空は あおぞら ひかる風
浜によせくる さざ波の
白い レースが ゆれていた
海辺に はまなす 咲くみちで
あかい はまなす 咲くみちで
ぼくに さよなら 言ったきみ
夏のおわりに 潮さいが
遠く 小さく きこえてた |
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