編集部のお薦め
どがんしよらすと?
奥ケンのロンドン通信
趣味のコーナー
投稿作品
お店紹介
ふるさと情報
皆さんからのお便り
(編集部)
とうとう12月になりました。日本もだいぶ寒くなっているようですね。ここロンドンも随分寒くなりました。 さぁー12月の大イベントと言えば、やはりクリスマスですよね。ロンドンのショッピング街は、連日クリスマスショッピングを楽しむ人々で溢れています。 商店街にとっては一年で一番のかきいれ時ではないでしょうか。イギリスのクリスマス商戦のスタートは早く、毎年10月の後半から始まります。 ちょっと早いような感じもしますが、10月の終わりには冬時間が始まり、時間が1時間ずれて一気に暗くなるので完全に冬になった感があり、それほど違和感はありません。 イギリスでは、クリスマスプレゼントは親が子供に贈るだけではなく、親、兄弟、姉妹、配偶者、恋人、親戚、友人など、自分の親しい人達にプレゼントします。 一人で幾つものプレゼントを購入するため好況や不況に関係なくその経済効果は絶大なようです。 ロンドンの至る所にクリスマスのデコレーションが見られ、特にショッピングの中心地、 オックスフォード・ストリートに飾られたキラキラと輝くクリスマスのイルミネーションには目を奪われます。 これは毎年恒例で、いつもどんなデザインになるのか心待ちにしています。そして買い物客はこのイルミネーションに包まれてショッピングを楽しんでいます。 イギリスのクリスマスの祝日は25日と26日です。 25日がクリスマス・デイ、そして26日がボクシング・デイと呼ばれています。 25日には全ての公共交通機関がストップするので、徒歩、自家用車、自転車でないと移動が出来ません。それで私もこの日は毎年家で一日中のんびりします。 殆どのお店がこの日には閉店するのですが、ただ移民の多いロンドンでは、キリスト教に関係ないアラブ系、インド系などの人々が経営するお店は開いています。 祝日は25日と26日だけですが、年明けまで休みにする会社が多く、みんなそれぞれの故郷でのんびりしたり、海外旅行に出掛けたりしています。 私はいつも交通手段にバスを利用していますが、この時期の交通量はかなり少なく目的地まであっという間に着いてしまいます。 イギリスのクリスマスの食事と言えば、たいてい25日の午後に食べる、ローストターキー(七面鳥の丸焼き)、 マッシュポテト、茹でた芽キャベツや人参などの野菜、それにグレービーというソースをかけて食べるというのが一般的です。 特にイギリス人にとってターキーはご馳走で、一年中スーパーで売っているのですが、クリスマスの時期しか食べないという人が多いようです。 何せターキーの丸焼きは量が多く一回の食事では食べてしまうことが出来ず、サンドイッチにしたりスープにしたりして、しばらくはターキーの日々が続くようです。 実は、私はこのターキーがちょっと苦手なのです(笑)。食べられないことはないのですが、肉がパサパサしている感じがするし、 何と言っても、丸焼きのまま丸ごと食卓に出されると、ちょっと食欲が・・・。やはり日本人なので、鶏の唐揚げの方がいいかも(笑)。 ところで、クリスマスにプレゼントを持って来てくれるサンタクロースですが、イギリスでは「サンタ・クロース」とは呼びません。 厳密に言うと、絶対にそう呼ばないという訳ではないですが、一般的には、サンタクロースのことは「ファーザー・クリスマス」と呼ばれているのです。 私もイギリスに来て初めて知ってビックリしました。アメリカやカナダは「サンタクロース」と呼ぶみたいですね。 昔、「セント(聖)・ニコラス」という人が存在し、彼はある貧しい家の屋根にある煙突から金貨を投げ入れたそうです。 下の暖炉には靴下が下げられており、その金貨は靴下の中に入っていたそうです。 それで夜中に煙突から家に入って靴下の中にプレゼントを入れるという逸話が生まれたそうです。 「セント・ニコラス」はオランダ語で「シンタ・クラース」といい、17世紀にアメリカに入植したオランダ人がその逸話を伝え、「サンタ・クロース」の語源になったそうです。 ということで、イギリスでは、プレゼントを持ってきてくれる白髭のおじさんは「ファーザー・クリスマス」です。 イギリスは樺太と同じ緯度に位置していて、暖流の影響であまり雪は降りません。ホワイトクリスマスになるということは殆どありませんが、一年に一度の素敵な時期を十分に楽しみたいと思います。 今年はお世話になりました。来年も引き続きよろしくおつきあいください。 ロンドンからメリークリスマス! (2012年12月中旬掲載) ※奥ケンさんにとりあげて欲しいテーマがありましたら編集部にご一報ください!
(2012年12月中旬掲載)