東京北星会、東京佐世保会にゲスト出演してくれたミュ−ジシャンの諸岡ケンジさん（31回生）が、20年をこえる音楽活動の中で、様々な変遷を経て10年ぶりにアルバムをリリースした。発売を記念して行われたライブの模様をレポートする。

諸岡ケンジ・アルバム発売記念ライブレポート

■歌で大事なことを伝えていきたい

2007年７月18日、諸岡ケンジさんが10年ぶりにユニバーサルミュージックからアルバム「ＴＲＥＡＳＵＲＥ」をリリースした！　8枚目のアルバムとなる。
その発売を記念して「ＴＯＵＲ　“Ｅｎｄｌｅｓｓ　Ｒｏａｄ”2007」が企画され、7月と8月、2会場でライブが行われた。関東地区では、7月20日（金）、東京・渋谷の「渋谷ＢＯＸＸ」で行われた。

■同級生とのコラボ
開演前、楽屋で待機する諸岡さんを訪ねると、北高同級生のデザイナー、岩男雅文さん（31回生）と衣装打ち合わせをしていた。実は、この日のために岩男さんが特別にデザインしたのだ。岩男さんは、1984年に新人デザイナーの登竜門「装苑賞」を受賞しデザイナーデビューし、現在では服飾だけに限らず広く商業デザインを手がけている。
衣装デザインの話は今春、高校時代の共通の友人が上京した時いっしょに酒を飲んでいて、唐突に決まった。
「まず、これまで諸岡ケンジには黒のイメージが多かったので違う色を使うことを考えました。ソフトロック系なので動きが大変アグレッシッヴになりがちです。服を切り刻んだり汚したりすることを念頭においた上で高級感をなくさないように心がけ、アルバムタイトルの『宝物』にイメージをあわせ、随所にゴールドラメを使用しました。現在流行のパイレーツのイメージをいれることも忘れませんでした」
忙しい合間をぬって仕上げた岩男さんはそう語る。なるほど、確かにステージ衣装は、ベージュのジャケット、萌葱色のズボン、ブーツ。40代後半になったミュージシャンのために、男の品格を感じさせながらも、同時にワイルドなイメージもそこはかとなく漂わせている。

■宝物に支えられて……　
ボストンバッグとギターを抱え、佐世保から東へ向かった日から20数年の時が流れ、諸岡ケンジは現在も歌い続けている。その間、幾つか事務所を移籍した。そして新たな「諸岡ケンジ」として再デビューした。

愛しい人に素直な思いを静かに伝える歌、激しくシャウトしメッセージを送る歌、自分を鼓舞し周囲を元気づける歌、数え切れない歌を年齢を重ねて味わい深くきかせる。
８月10日には故郷の「アルカスＳＡＳＥＢＯ」で歌った。「故郷」「昔からの友人」「思いで」……。諸岡ケンジを支えるモノたちは、アルバムタイトル通り、大事な宝物だ。これからも、ずっと。

アルバムのご紹介

１、少年　　２、風の中のストーリー　３、ずっと　　４、忘れかけた空　５、Lovin'　　６、Eternity